2012-08-30 五冊目読了 兼平 14:20 未分類 ヘーゲル『歴史哲学講義』(下)長谷川宏訳、岩波文庫・381ページ ・累計ポイント 363+381=744ベルリン大学での講義録。「理性的なものは現実的であり、現実的なものは理性的である」(『法の哲学』)の言に象徴されるヘーゲル哲学にあっては、世界史も、現実にある近代国家という形で自由な精神が実現される過程として記述される。無論、プロイセンがキリスト教国家である以上、キリスト教もこの精神の発展を支える存在として肯定的に捉えられるが、彼の死後ヘーゲル学派は、キリスト教に対する態度を巡って左右に分裂する。