ひろば100時間読書のログ

東京大学書評委員会ひろばが行う「100時間読書」のログです。

八冊目読了 TenkNiccolo 16:01

見田宗介 『現代社会の理論』 岩波新書

・188ページ ・累計ポイント 446+188=634

 ・副題に「情報化・消費化社会の現在と未来」とあるように、高度な情報化および消費化を達成した現代社会を分析し、<光>と<闇>の両側面に光をあて、情報化・消費化を保ったうえでの社会の方向転換を主張している。
 高名な社会学者が書いた理論的著作でありながら、平易に書かれている。とはいえ、1996年の著書なので、現在から見たら、<闇>の部分の分析である環境問題と南北格差の考察がやや古びているように感じた。
 前半部分の情報化・消費化社会の分析はするどく、示唆に富んでいる。
 現代社会についてとっかかるには最適の一冊。

九冊目は内田樹『寝ながら学べる構造主義』・お言葉に甘えて寝ながら読ませてもらいます。