ひろば100時間読書のログ

東京大学書評委員会ひろばが行う「100時間読書」のログです。

一冊目読了 TenkNiccolo 15:55

『レトリックと詭弁』香西秀信 ちくま文庫

・ページ数211 ・累計ポイント211

・「レトリック」ときいて皆さんは何を思い浮かべるだろうか。ソフィストさながらの、弁は達者だが
中身がないことをまくしたてる悪者を思い浮かべる方もいるのではないだろうか。あまり良いイメージを
持つ方は少ないのではないだろうか。
 しかし、本書はそのような小手先の技術ではなく、議論においての「護心術」を学べる。
議論において、言い負かされ、不快を感じ、情けなさを感じないために精神をまもる護心術こそが
「レトリック」であるのだと著者は宣言する。
 古今東西の文献からレトリックの実例をもとに、レトリックの妙を解説していおり、実例から入っていけるので
初学者にもわかりやすい構成となっている。
 レトリックを習得して、論敵にひと泡ふかせてやろう、とたくらむ方にもおすすめである。

二冊目はアンゼルセン『絵のない絵本』 ・これは楽なはず・・・