ひろば100時間読書のログ

東京大学書評委員会ひろばが行う「100時間読書」のログです。

23冊目読了 レン

小説家の作り方
野粼まど

獲得ポイント:241
累計ポイント:1554+241=1795

駆け出し小説家がファンの女性に小説の書き方を教えるはなし。

 はなしの序盤を読んでいて、メタって終わりなのかなー所詮メディアワークス文庫か、とがっかりしていたのですが、女の子が偽物だったり、東大が出てきたり、戯言シリーズの様なキャラが出てきたり、キャラクター理論とか言わせてやっぱりメタったり、フレーム理論や中国語の部屋とかいう専門用語出してスノッブ釣ってみたり、最後の最後でその女性がロボットとかいうどんでん返しをしてみたり、矢でも鉄砲でも持ってきて驚かされました。
 何でもやってしまう、という所にラノベ臭さがあり、そこで読者を選んでしまうと思います。それに、矢でも鉄砲でも持ってくることは置いといて、そのギミックの精度があまり高くはないですね。キャラクターの作り方を演説させて、目の前に濃いキャラを出すとかいうのは安直だと思いました。いや、僕はニヤニヤしながら楽しんでましたけどね? 安直好きですから。

いやーそれにしても「この世で一番面白い小説」というキーワードが執拗なまでに強調されてましたねー。

ごちそうさまでした。本提供ありがとう。

次は、『昔話の深層』河合隼雄です。本コワグリム童話つながりですね。